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Channel: のほほんのほほん
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157話。

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ホテルにあるイタリアンの店で昼食となった。
チェギョンはメニュー表から片時も目を離さずブツブツ言いながら一人楽しんでいる。
「チェギョン決まった?」
「そっそれが候補がありすぎて…絞れないんです」
ジニは困った顔のチェギョンをみて苦笑する。

「全部頼んじゃいましょうよ」

ヘミョンの声が響き渡る…

「ヘミョン、それは無理だよ。食べられないだろう。残すのは失礼なんだぞ」
「だって、あんなに困っているんだもの。チェギョンその候補言ってみてね」
「いっいいんですか!」
チェギョンの瞳はキラキラと輝きがちらっとシンの顔を除く。
「…食べてくれる?」
「・・・・・・・・」
そんな顔で覗かれると断れないということをお前は知ってやっているのか、それとも無意識なのか。

「僕が食べるから大丈夫だよ。」

シンの横に座るユルが代わりに返事をする。
「本当に!ではでは…」

シンは「は?」とユルを見るがまったく自分を見ずチェギョンを見ている。
その二人をジニが観察する。


チェギョンがセレクトしたものは、大人5人で漸く食べきる量だった。
大満足のチェギョンとヘミョン。
「これは胃もたれするな。シン先生、ユル。胃薬用意ありますか?」
ジニが苦笑しながら二人に話しかける。
「僕は、車にあるはずですが無ければお分けしますよ。ユルは…」
ジニとシンの話しかけが全く耳に入っていないもよう。
「おい、ユル。薬もっているのか?」
ジニが話しかけて漸く反応が…
「ん?何ですか?…薬?あっありますよ」

この反応にジニもシンも何かを感じ取っていた。


**********************************

「発表聴きに行きますか?それとも?」
ジニが声をかけると、
「私パスするわ。もう胸もお腹も満足よ。ユルは?」
「僕は…チェギョンはどうするんだい?」
突然ふられたチェギョンは困ってしまう…
「チェギョンに会場の案内をしてもらいますよ。約束だったしな」
シンがチェギョンの腰に手を回し、顔を覗き込む。
「そうだったのか。ではここで解散しよう。チェギョンお疲れ様」
ジニが話を進め、ヘミョンとユルの肩をポンと叩き、歩き出そうとした時。

「チェギョン、話したいことがあるんだ」

ユルがチェギョンの顔をまっすぐ見つめて話しかける。
シンは腰に回した手の力を強める。
それを感じたチェギョンは、その瞳に負けないぐらいまっすぐ見つめて
「ユルくん。私は行かないよ、どこにも。それに今日はシン君と約束しているの。ごめんなさい。」
この答えが何を意味しているかが分かるのは、チェギョン、ユル…そしてあのメモ用紙を見たシンだけだった。

「ユル、今日のところはここまでだ。また病院で話そう」
ジニは内容がわからないが、チェギョンの強い意志で答えたことにユルがまた何かを話したのではないかと察しがついたため、これ以上一緒にいない方がよいと判断した。
「…チェギョン…君は、君の人生が…」
「悪いが、ユル。これからゆっくりチェギョンとまわりたいからもういいか。」
シンが低い声で、ユルを威嚇するように話すとジニやヘミョンに「では」と手を挙げチェギョンを無理やり連れ出した。
「チェギョン!!」
チェギョンは振り返るも
「また病院でね♪」
シンに着いていくこと選び、一生懸命その背中を追いかけた。

「ユル…行こう」
ジニの声にため息をつきながら3人それぞれの帰途についた。


*********************************

「しっシン君。ちょっちょっと待った」
シンは我に戻りチェギョンをぎゅっと抱きしめる。
「ちょっみんな見ているよ。」
「誰に見られてもいいんだ。」
シンの声が、乱れていることに気付いたチェギョンは顔を上に向けると、情けないシンの表情が見える。
「バカ、みるな。」
「シン君。ありがとう。ありがとね。」
シンにとってチェギョンがユルに発したあの一言が、何よりも嬉しく今まで失くしていた感情が一気に溢れ出してきた瞬間でもあった。
コントロールできそうもなかったため、早くあの場を離れたかった。
「…俺の傍にいてほしい…」
「…うん。」
お互い恥ずかしそうに顔を見合わせ、自然に唇が重なった。
人目も気にせず二人だけの幸せをかみしめる時間が流れた。

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